講義要項(2019年度通年・火曜5限)

専門演習(民事訴訟法)2

関西大学法学部教授 栗田 隆


授業概要

 春学期および秋学期の前半は、民法と民事手続法の交錯領域について勉強する。時効、共同所有関係、法人でない社団、物上代位、債権者代位、既判力など、手続法の知識が必要な財産法上の重要問題を取り上げる。判例をたくさん読む。また、進学希望者がいる場合には、その者が希望する範囲で答案練習を行う。

 秋学期の後半は、卒業研究の中間報告をしながら、プレゼンテーション能力を高める。また、研究成果の報告会が中心であるが、時間がある限りできるだけ、「自分の権利は自分で守ろう」を標語に、簡易裁判所に提出する訴状や破産債権届出書等の実務書類の作成の勉強をする。裁判所のWebサイトに多数の書式と資料が掲載されているので、それを素材にするとよい。各グループで(人数が少なければ、各自で)テーマを選択し、法律を調べ、シナリオを作成し、シナリオにあわせて書類を作成し、それらをスライドを用いて報告していただきたい。

 4年のゼミの重要な目標である卒業研究について  各自がテーマを決めて研究し、その成果を報告することである。卒業研究として仕上げるか否かは各自の自由とするが、8000字程度の論文を書き、その概要を30分ほどの時間で口頭で報告することが期待されている。研究テーマは、5月末までに、決めなければならない。

 Web上の教材へのアクセスを記載したページを下記に用意している。

 

到達目標

 (1) 判例の要旨を読んで事実関係の要点を図で再現し、判旨の要点を頭に入れて口頭で再現できるようになること。

 (2) 法律問題について一定のシナリオを想定し、必要な情報を収集し、文書を作成し、他人に説明できるようになること。

授業計画

授業時間外学習

報告の準備をすること

成績評価の方法

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。

テーマを決めて、10,000字程度の論文を提出することが必要である。この論文の内容と、出席状況並びに報告の回数及び内容を主たる評価資料として、必要に応じてその他の事情も考慮して、総合的に評価する。
 次の場合には、成績評価が不可となる確率が非常に高くなるので、注意すること。

成績評価の基準

到達目標に到達しているかを基準に評価する。

教科書

法令集を必ず持参すること。有斐閣の法令集(ポケット六法)又は三省堂の法令集(デイリー六法)を推薦する。

備 考

授業に欠席する場合には、その理由を示してメイルで、事前に、やむを得ないに場合には事後に速やかに報告すること。欠席理由についての証明書等は、一切必要ない。

 


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Last Updated: 2019年4月9日