講義要項(2018年度春学期・水曜2限・3限)

トピック演習(民事訴訟法)

関西大学法学部教授 栗田 隆


授業概要

 民法をよりよく理解する一つの方法は、民事訴訟の中で民法がどのように用いられるかを知ることである。使用するテキストは、当事者の言い分を具体的に記述した設例を用いて、民法が訴訟でどのように用いられるかを示した良書である。多数の図表と比較的大きな文字で分かりやすく書かれている。わずか176頁であるが、通読できれば、取り上げられている紛争に関しては、民法と民事訴訟法の理解が格段に深まる。授業、法令集を参照しながらこのテキストを読み進める形で進める。

到達目標

 (1) 売買や所有権を巡る法的な問題を理解し、法律の条文を用いて権利や法律関係を主張することができるようになること。
 (2) 民事訴訟法の基礎的な概念(訴え、請求、口頭弁論、主要事実、証明責任・主張責任、判決など)を理解し、文章で説明できるようにすること。

授業計画

 第1回 導入
 第2回 売買契約に基づく代金支払請求訴訟(1)
 第3回 売買契約に基づく代金支払請求訴訟(2)
 第4回 売買契約に基づく代金支払請求訴訟(3)
 第5回 賃金返還請求訴訟(1)
 第6回 賃金返還請求訴訟(2)
 第7回 所有権に基づく不動産明渡請求訴訟(1)
 第8回 所有権に基づく不動産明渡請求訴訟(2)
 第9回 所有権に基づく不動産明渡請求訴訟(3)
 第10回 不動産登記手続請求訴訟(1)
 第11回 不動産登記手続請求訴訟(2)
 第12回 不動産登記手続請求訴訟(3)
 第13回 賃貸借契約の終了に基づく不動産明渡請求訴訟
 第14回 動産引渡請求訴訟
 第15回 まとめ

授業時間外学習

法令集を参照しながらテキストを繰返し読むこと。

成績評価の方法

平常成績で評価します。

成績評価の基準

到達目標にどの程度到達しているかを基準に評価する。

教科書

司法研修所編『新問題研究 要件事実』(法曹会、A5判 176頁、定価 1,543円)
法令集(『ポケット六法』(有斐閣)又は『デイリー六法』(三省堂)を推薦する)。

備 考

授業に欠席する場合には、その理由を示してメイルで、事前に連絡すること(事前に報告することができない事情がある場合には、事後に連絡すること)。欠席理由についての証明書等は、一切必要ない。


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Last Updated: 2018年4月2日