講義要項(2009年度春学期)

倒産法(1)−破産法

関西大学法学部教授 栗田 隆


科目内容・講義概要

債務者が支払不能ないし債務超過の状態にある場合に、包括的な執行ないし清算手続として、破産手続が開始される。破産手続を規律する破産法の基本的事項を、スライドと口頭での説明を中心にして講義する。Webに自習用教材を掲載している(http://civilpro.law.kansai-u.ac.jp/kurita/ からたどることができる)。教室での資料配布は、原則としてしない。

講義計画

  1. 破産制度の目標と概要/破産手続の開始
  2. 事前処分/破産手続開始決定/破産手続の機関(破産管財人) 
  3. 破産手続開始の効果(1)破産財団の成立/資格制限
  4. 破産手続開始の効果(2)係属中の訴訟等
  5. 破産手続開始の効果(3)破産者の法律行為
  6. 破産手続開始の効果(4)未解決の法律関係
  7. 取戻権/別除権/相殺権
  8. 破産債権
  9. 破産債権の届け出・調査・確定
  10. 財団債権
  11. 破産者の財産状況の調査/否認権
  12. 破産財団の換価/配当
  13. 破産手続の終了/免責手続及び復権

次の項目は、講義用スライドに記載されるが、時間の都合により口頭での説明は省略する予定である。各自自習すること。

成績評価

授業は、学生諸君の資質と教師自身の能力を考慮して目標を立て、定めた目標に学生諸君が到達できるように教師が努力すべきものである。学生諸君の成績が悪いとすれば、教師の側にも責任がある。目標設定が適切であったか、目標に向けて教師が十分に努力したか、そもそも教師に能力があったのかが問われる。

この講義において学生諸君が到達すべき目標は、講義テーマについて教材として公開されている練習問題に8割以上回答できることとする。教師の努力目標は、この講義が2年生配当の中核科目の一つであるので、授業に毎回出席した2年生の7割以上がこの目標に到達できるようにすることである。

成績は、定期試験(筆記)をもって評価する。学生諸君の成績は、同時に、教師である私の成績でもある。

教科書

法律の条文が最も重要な資料である。授業に条文集を必ず持参すること。

参考書


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Last Updated: 2009年 1月 28日