講義要項(2001年度1部)
補充分野特殊講義「民事訴訟法1部」
関西大学法学部教授 栗田 隆
科目内容・講義概要
私法上の法律関係をめぐる紛争を強制的に解決するための手続である判決手続のうち、「民事訴訟法1部」の授業で取り上げなかった部分(複雑訴訟形態・上訴)について、基本的事項を講義します。板書と口頭での説明を中心にして講義していきます。
講義計画
次の項目の講義を予定しています。できるだけ条文の順番にそって講義しますが、読めばわかる条文の説明は飛ばします。
- 判決手続の基本的事項の復習、請求の併合(136条)
- 訴えの変更・中間確認の訴え・反訴(143条−146条)、選定当事者訴訟(30条・144条)
- 共同訴訟(通常共同訴訟・必要的共同訴訟)(38条−41条)
- 補助参加・共同訴訟的補助参加(42条−46条)、訴訟告知(53条)
- 独立当事者参加(47条−48条)
- 訴訟参加・訴訟引受(49条−52条)
- 判決の確定(116条)と上訴概説
- 控訴(281条−310条)
- 上告(311条−326条)
- 抗告(328条−337条)
- 再審(338条−349条)
- これ以降は、最高裁のWebサイトに掲載された最近の判例の紹介・検討と練習問題
受講生への希望
民訴1部を受講したことまたは受講中であることを要望します。4月の終わりまでに、自分が現在使用している教科書を一度通読しておいてください。
成績評価
学期末試験で評価します。
教科書
教科書は特に指定しません。自分が現在使用している教科書をそのまま使用して、予習・復習に役立ててください。新規に買おうとする場合は、次の概説書がよいでしょう。
- 中野貞一郎=松浦馨=鈴木正裕・編『新民事訴訟法講義』(有斐閣、A5本文573頁)
参考書
- 福永有利=井上治典『新 民事の訴訟−−ある医療過誤事件の展開』(悠々社、2000年) 医療過誤事件の発生から控訴の提起、そして訴訟上の和解による解決に至るまでの物語です。
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Contact: <kurita@kansai-u.ac.jp>
Last Updated: 2000年 11月 4日