講義要項(1999年度2部)
民事訴訟法2(民事執行法)
関西大学法学部教授 栗田 隆
科目内容・講義概要
民事執行手続は、私法上の権利を国家の執行機関の手を借りて強制的に実現するための手続です。この手続を規律する民事執行法の基本事項を講義します。教室での資料配布は、特別な場合を除きしませんが、自習用教材をWebに掲載します(http://civilpro.law.kansai-u.ac.jp/kurita/
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授業の参加者には、あらかじめ教科書を読んでおくことが要求されます。授業では、学生諸君との対話により民事執行制度を理解していただくことにします。教科書と条文集を持参してください。
講義計画
- 民事執行の概略(1条)、執行機関(2条−9条)
- 執行当事者・代理人(13条)、執行抗告と執行異議(10条−12条)、執行費用(14条・42条・63条)、その他(15条−21条)
- 強制執行と担保執行
- 債務名義(22条・24条)と執行正本(25条−29条)
- 執行力の拡張(23条・27条2項)、執行開始要件と条件成就執行文(27条1項・30条・31条)
- 債務名義を争う方法
- 責任財産と第三者異議の訴え
- 強制執行の停止・取消し
- 金銭執行の概説と不動産執行の概説(差押え・換価・配当)
- 強制競売と担保競売の類似点と相違点
- 競売申立と差押えの効力
- 売却条件
- 売却の準備1(現況調査、物件明細書等)
- 売却の準備2(売却のための保全処分等)
- 不動産の売却1(売却の方法、売却不許可事由等)
- 不動産の売却2(差押債権者のための保全処分等)
- 不動産の売却3(売却許可決定と執行抗告等)
- 買受人の地位(代金納付、所有権移転登記等の嘱託、引渡命令)
- 売却代金の分配(配当、弁済金交付)
- 動産執行1
- 動産執行2
- 動産に対する担保執行
- 債権執行1
- 債権執行2
- 債権に対する担保執行
- 物の引渡・明渡執行、作為・不作為執行
- 民事保全法概説1
- 民事保全法概説2
成績評価
学年末試験の成績をもって評価します。
教科書
- 中野貞一郎・編『民事執行・保全法概説(新版)』有斐閣 1999年に新版が出ますので、それを購入してください。
参考書
- 中野貞一郎『民事執行法[第3版]』(1998年青林書院)
- 『民事執行法判例百選』(有斐閣)
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Contact: <kurita@kansai-u.ac.jp>
Last Updated: 1998年 12月12日