講義要項
一般演習
1997年度(愛と別れ)
関西大学法学部教授 栗田 隆

科目内容・講義概要

「愛と別れ」をテーマに判例研究を行います。人生の悲しみと時代の移り変わりを見つめながら、次のことを学習します。

授業計画

第1回目に、授業の進め方について説明します。この講義要項・講義計画を必ず持参すること。その後、「結婚と離婚」について概説し、有責配偶者からの離婚請求に関する

を紹介します。

第2回目に、自己紹介の後で、次回及び次々回発表予定者を図書館に案内し、判例の取り出し方を教え、自分が報告する判例を各自一部コピーします(これは、自己負担)。次に、開架図書室の本を借り出します。その後の報告者は、先行の報告者から、図書館の利用方法を教えてもらってください。

第3回目以降は、下記の判例を皆さんに順番に紹介していただきます。必ず判例を雑誌から1部コピーして、コピーした判例ならびにその他の参考資料をもとに、自分で理解できた範囲で、次の項目に分けて、簡潔に紹介してください。

報告は、通常2人1組で行います。友達作りのよい機会ですので、必ず協力して報告の準備をすること。報告の前に要点を書面(B5の紙2枚程度)に書いて、法学部事務室で授業参加者の人数分コピーして(無料)、それを参加者に配布してください。

A.有責配偶者からの離婚請求

  1. 最判昭和30.11.24民集9−12−1837
  2. 最判昭和46.5.21民集25−3−408
  3. 東京高判昭和55.5.29判例時報968−62
  4. 仙台高判昭和59.12.14判例時報1147−107
  5. 東京地判昭和61.12.24判例時報1223−81
  6. 最判昭和62.9.2民集41−6−1423
  7. 最判昭和62.11.24判例時報1256−28
  8. 最判昭和63.2.12判例時報1268−33
  9. 東京地判平成1.11.22判例時報1330−48
  10. 大阪高判平成4.5.26判例タイムズ797−253
  11. 最判平成6.2.8判例時報1505−59

B.不倫

  1. 最判昭和44.9.26民集23−9−1727
  2. 最判昭和54.3.30民集33−2−303
  3. 東京高判昭和57.9.30判例時報1059−69
  4. 横浜地判平成3.9.25判例時報1414−95

C.父に遺棄された子供からの父に対する損害賠償

  1. 京都地判平成3.6.11判例時報1407−95

D.回復し難い重い病気

  1. 最判昭和36.4.25民集15−4−891
  2. 東京地判昭和42.11.29判例時報512−58
  3. 最判昭和45.11.24民集24−12−1943
  4. 名古屋高裁金沢支判昭和52.1.26判例タイムズ354−278
  5. 大阪地判昭和62.11.16判例時報1273−82
  6. 長野地判平成2.9.17判例時報1366−111
  7. 名古屋高判平成3.5.30判例時報1398−75
  8. 横浜地裁横須賀支判平成5.12.21判例時報1501−129

E.熟年離婚

  1. 名古屋地裁岡崎支判平成3.9.20判例時報1409−97

F.その他

  1. 最判昭和42.2.2民集21−1−88
  2. 最判昭和39.9.4民集18−7−1394
  3. 東京地判平成3.7.18判例時報1414−81
  4. 最判昭和27.10.21民集6−9−849
  5. 最判昭和33.4.11民集12−5−789
  6. 最判昭和38.2.1民集17−1−160
  7. 最判昭和44.10.31民集23−10−1894

成績評価

授業に出て一緒に勉強したことが単位取得の要件です。1/3以上の授業に欠席した場合には、欠席の理由に関わりなしに、そのことのみを理由に不合格とします。大学で最初に学ぶ少人数の専門科目の授業ですので、思い出に残るように、報告集を作ります。夏休みの課題として、随筆1つ(題と分量は、自由)、授業で学んだことをテーマにした論説1編(200字詰め原稿用紙30枚以上)を提出してください。締め切り等は、授業時に指示します。夏休みの初めに合宿を行い、成績評価の重要な要素とします。必ず参加すること。

教科書等

必ず六法を持参してください。


参考URL

ばついちたちの憩の場。その中のフリートークが貴重


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Last Updated: 1997年 6月 23日