授業用具袋
(じゅぎょうようぐぶくろ)[/教育/大学教育/]
大学教員が多数の授業科目を担当する場合に、各科目(又は共通性の高い科目)ごとに授業用具を入れて、研究室から教室に迅速に行くことができるようにしておく袋。通常は、安価で丈夫な布製の袋が用いられる。
教員が担当する授業科目が少なければこのような袋は必要なく、授業開始時刻前に研究室の書架等から必要な書籍・資料を集めて教室に行けば足りる。しかし、担当授業科目数が4科目以上になると、時間の節約のために、各科目ごとに授業用品袋を用意して、授業開始前にその袋をもって教室に向かうことことが有益となる。大学の教員がこの袋をもってキャンパスを歩く姿は、遅くとも20世紀の最後の年には見られるようになった。
例えば、次のような袋が用意される。
- 民事訴訟法・民事執行法・倒産法の講義用
- 小型の法令集
- ノート型のコンピュータ ネットワーク上に教材(スライド)を用意して、教室ではそれをスクリーンに投射して授業を進めることが多いので、まずこれが袋に入れられる。
- スライドの印刷物 90分授業で30枚前後のスライドを使用するので、1枚の紙に6枚のスライドを印刷した紙を手元に持っておくことが望ましい。学生は、同様の資料を予め各自のプリントアウトして教室に持参することになっているので、学生と教師との間の手元資料の共通化という点でも、これが必要である。さらに、スライド中に補正すべき点があることに授業中に気付くことがあるので、その書き込みのためにも必要である。
- 授業進行管理用のメモ帳 各回の授業が予定したところまで進むことは少なく、中途半端なところで終了ベルが鳴ることが多い。次回どこから開始すべきかをメモしておく必要がある。スライドの印刷物に記録しておく方法でもよい。
- 専門演習1・専門演習2用 2つの演習は連続する時間帯に行うことが多いので、一つの袋にまとめる
- 小型の法令集
- 教科書 演習1で春学期に使用する
- 出席管理ノート、教師の配布資料、学生の報告資料、小テストの答案を綴じるファイル 1つの演習のファイルが、1年間に厚さ約5センチ、重さ1.9キログラムに達することがある。
- 1年次生のための演習用
- 小型の法令集
- 出席管理ノート、教師の配布資料、小テストの答案を綴じるファイル
- 大学院(法学研究科)の講義(2科目)用
- 小型の法令集
- 出席管理ノート、配付資料を綴じるファイル
- 大学院(法学研究科)の演習用
- 小型の法令集
- 出席管理ノート、教師と学生の配付資料を綴じるファイル
- 外国語の辞書
- 大学院(法務研究科)の民事訴訟法の講義用
- 小型の法令集
- 教科書
- 出席管理ノート、教師の配付資料を綴じるファイル
小型の法令集も各袋ごとに用意するのが本来であるが、6つも用意するのは難しいので、これだけは共用にすることが多い。